■ 実際の症例はこちら |
■ 症例1 |
70歳代男性:糖尿病、慢性腎不全、透析歴6年 |
経過 |
『糖尿病壊疽で右第1趾を切断後、微熱が続き、炎症反応(CRP)が下がらない』ことで受診 |
治療内容 |
高気圧酸素療法、マゴット療法、炭酸泉、近赤外線療法、薬物療法、局所陰圧閉鎖療法 |
受診時 |
切断した右第1趾の根本(赤枠)は、腫れあがっていて傷口も閉じていない |
右第1趾切断部分 |
足底の傷口から滲出液をみとめる |
治療経過 |
そのまま入院し、傷口に鑷子を入れる |
治療開始7日目:少し腫れは引くが、感染は落ち着かないため、切開する |
治療14日目:腫れは引く、炎症反応もほとんどない。不良肉芽あり |
治療25日目:三日前より局所陰圧閉鎖療法を開始 |
抜糸後 |
治療30日目:表皮をナイロン糸で寄せて回復を早めているが、矢印部分に不良肉芽が見られる。 |
40日目:マゴット療法によるデブリ後の様子。周囲はふやけているがデブリは完璧 |
再びナイロン糸で皮膚を寄せて局所陰圧閉鎖療法を行う |
45日目 |
55日目:局所陰圧閉鎖療法のカバーを外した直後 |
75日目:この後治療拒否があり、約10日間治療できず |
治療115日目:あとわずか。軟膏等で治療中 |
治療132日目:治療終了。通院となる |
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治療後 |
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■ 症例2 |
70歳代男性:糖尿病、慢性腎不全、透析歴8年 |
経過 |
『糖尿病壊疽(左踵)で皮膚科→血管外科→形成外科と治療を受けていたが、改善が見られないため下腿切断を宣告され、本人拒否し当院の治療を希望』ことで受診 |
治療内容 |
高気圧酸素療法、マゴット療法、炭酸泉、近赤外線療法、薬物療法、局所陰圧閉鎖療法 |
受診時 |
形成外科治療中 |
3日後:壊死部が炭化しかかっている |
7日後:一部は良いが改善の見込みなしで切断を宣告される |
治療経過 |
7日目:黒色壊死部分をデブリして、その後マゴット療法中 |
10日目:マゴット除去後 |
23日目:マゴット治療継続中。一部に骨が見えている |
30日目:不良肉芽はほぼなくなり一部から出血も見られるようになった |
40日目:局所陰圧閉鎖療法を開始 |
47日目 |
47日目:再生を早めるため表皮を寄せている |
50日目:徐々に範囲が小さくなっている |
57日目 |
75日目 |
80日目 |
85日目:骨の部分がふさがっていない。 |
90日目 |
110日目 |
113日目:ポケットを形成し不良肉芽あり、再度マゴット治療を行う |
115日目:ポケット閉鎖 |
126日目:あと一歩 |
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治療後 |
■ 症例3 |
90歳代男性:糖尿病 |
経過 |
『近医で糖尿病の治療を受けているが、腎機能低下があり紹介受診。足趾については、全く関心なく、痛み等も無し。診察で足を見せてもらったところ、趾の皮膚潰瘍、足底に鶏眼あり』 |
治療内容 |
炭酸泉、薬物療法、ラップ療法 |
受診時 |
治療後 |
■ 症例4 |
70歳代男性:糖尿病、慢性腎不全(透析歴17年) |
経過 |
70歳代男性:糖尿病、慢性腎不全(透析歴17年) 經過 『半年前に糖尿病壊疽で左第5趾を切断。切断面の改善がなく、黒色壊死、感染発症し、血行再建術も出来ないとのことで下腿切断を宣告される。』インターネットで検索し、県外から当院受診 |
治療内容 |
高気圧酸素療法、マゴット療法、LDL吸着療法、炭酸泉、近赤外線療法、 薬物療法、局所陰圧閉鎖療法 |
受診時 |
足趾は全体的に腫れ、患部は黒 色痂皮と不良肉芽、周囲は感染調の発赤あり→入院治療 |
治療経過 |
7日目:高気圧酸素療法、近赤法薬物療法施行中。潜在壊死範囲が見えてくる |
10日目:壊死範囲がほぼ確定 |
13日目:マゴット治療を開始 |
20日目:1回目のマゴット治療後 |
34日目:マゴット療法継続中。この後からLDL吸着も10日1回のペースで開始 |
70日目:骨および腱が浮き彫になっている |
82日目:一部に壊死部あり、腱が再生を邪魔しているので切除 |
再度マゴット療法 |
その様子 |
84日目:マゴット後 |
局所陰圧閉鎖療法開始 |
93日目 |
104日目 |
138日目 |
148日目:一部に不良肉毛あり塞がらないため三度マゴット療法 |
150日目:マゴットカバー解放時 |
マゴット排除後。再度、局所陰圧閉鎖療法を開始 |
160日目:この日からプロスタンディン軟膏のみとなる |
治療後 |
当院での治療はここまでとし、この後は他の病院で治療 |
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■ 症例5 |
50歳代男性:糖尿病 |
経過 |
『糖尿病の治療は受けたり受けなかったり。朝、妻に布団のシーツが汚れているのを指摘され足を見たところ、左趾間より緑色の膿が出ており、近くの皮膚科を受診。 |
治療内容 |
高気圧酸素療法、マゴット療法、炭酸泉、近赤外線療法、薬物療法、局所陰圧閉鎖療法 |
受診時 |
足の甲の皮膚は暗赤色でやや腫れている |
第4,5趾間に深い潰瘍を認めている → 入院 |
足底も第5趾側に強い発赤を認めうっすらとアーチの部分まで発赤あり |
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治療経過 |
2日目:切開し洗浄しやすくする |
足底では、アーチまでの感染がはっきりしてきた→高気圧酸素治療開始 |
4日目:足底の感染範囲をマーキング |
6日目:マゴット療法開始 |
9日目:1回目のマゴット治療後 |
切開範囲をアーチの方まで広げるマゴット療法継続 |
21日目:感染もなくなり出血も多く改善が見込める状況 |
足底 |
23日目:感染の広がりなく、 足底 切開部分を縫合 |
足底 |
28日目:患部は局所陰圧閉鎖療法を施行 |
足底 |
40日目:縫合糸は抜去プロスタンディン軟膏処置 |
51日目 |
57日目 |
58日目 |
73日目:退院前(治療終了) |
今後は遠方であるが月1回受診。糖尿病を含め管理 |
治療後 |
1年後 |
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